目次

はじめに
本書利用上の注意

Ⅰ 狩猟とは
1 狩猟の意義や役割
2 狩猟者の社会的責務
3 我が国の狩猟の歴史と基本的な考え方

Ⅱ 狩猟に関する法令
1 法令に関する一般的知識
2 鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣法)
3 銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法)
4 火薬類取締法(火取法)
5 鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律
6 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)

Ⅲ 鳥獣に関する知識
1 鳥獣に関する一般的知識
2 鳥獣の判別
3 鳥獣の生態等
4 各鳥獣の特徴等の解説
5 狩猟鳥獣の特性一覧表

Ⅳ 猟具に関する知識
1 猟具に関する一般的知識
2 網・わな
3 銃器

Ⅴ 鳥獣の管理
1 特定鳥獣に関する管理計画
2 指定管理鳥獣捕獲等事業と認定鳥獣捕獲等事業者
3 有害鳥獣捕獲

Ⅵ 狩猟の実施方法
1 心構え及び留意事項
2 服装・道具
3 狩猟免許試験
4 狩猟者登録の申請
5 実包の譲受申請
6 銃器の操作
7 銃器の取扱い上の注意事項
8 網・わなの取扱い上の注意事項
9 銃器・実包の運搬
10 各種実猟の実施例及び注意事項
11 銃器の清掃
12 銃器・実包の保管
13 錯誤捕獲の防止
14 鉛弾の規制
15 捕獲実績の報告
16 猟区の利用
17 猟犬
18 人と動物の共通感染症

Ⅶ 野生鳥獣肉(ジビエ)の利用
1 ジビエについて
2 野生鳥獣の料理

Ⅷ 参考資料
1 狩猟関係団体
2 関係行政機関一覧
3 各種狩猟規制の変遷
4 各種標準手数料一覧
5 用語解説
6 参考法令
7 参考文献

「はじめに」より抜粋

 野生鳥獣は自然環境を構成する重要な要素であるとともに、毛皮や肉などという自然資源に限らず、学術、芸術、文化などの観点からも人間にとって必要不可欠な存在であり、いわば国民共有の財産である。
 狩猟は野生鳥獣を捕獲するという行為であるが、野生生物の営みに対する深い理解と感謝の念があって初めて成立するものである。また、狩猟は自然資源の管理と持続的な利用を図る上で重要な行為であり、「人と野生鳥獣との共生」に大きく寄与するもので、決して自然環境の保全に反する行為ではない。むしろ、狩猟者は野生鳥獣保護管理の担い手の一員であり、自然環境の保全に貢献する存在である
 かつては、自然環境の悪化等から野生鳥獣の保護が優先される時代が続き、狩猟についても一部の鳥獣に関する過度な捕獲圧の軽減を図るという規制的な理念が優先していた。しかし現在では、ニホンジカ・イノシシなどが著しく生息数や分布を拡大し、農林水産業に甚大な被害を与えるのみならず、自然生態系や人間の生活環境をも脅かす事態に至っている。このため、平成26年の鳥獣保護法の改正では、法律の名称に「管理」を入れるとともに、国や都道府県等が管理を図る必要のある鳥獣の捕獲等を行う「指定管理鳥獣捕獲等事業」が創設されるなど、野生鳥獣の管理の推進が大きな課題となっており、狩猟者に寄せられる期待はこれまで以上に大きくなっている。
 本書は、狩猟に興味を持ち、狩猟に取り組もう(狩猟免許を取得しよう)とする方や狩猟免許を更新しようとする方を主な対象として、狩猟のあり方に始まり、狩猟者の社会的責務、関係法令、狩猟鳥獣の判別、猟具の取扱い、狩猟マナー等について、専門的な立場から詳しく解説したものである。
 本書を参考に、狩猟者(狩猟免許取得者)が増加し、また、既に狩猟免許を取得している方も一層の研鑽を積み、狩猟者が責務を十分認識し、安全で適正な狩猟の実践に自ら取り組むための一助となることを、心から祈っている。